水俣市では、毎月19日を「いきいき健康食育の日」としています。
さて、今月のテーマは「熱中症対策~スポーツドリンクに含まれる糖分~」です。
年々暑くなりますね
じりじりと暑さを感じる夏がやってきました。熊本県内でも35度を超える猛暑日となる地域もありますが、水俣市は比較的過ごしやすい暑さのような気がしています。畑仕事や外で作業をする時は、直接太陽に当たり続けることがないよう、木陰などでこまめに休息をとりましょう。
さて、熱中症対策に関しては、熱中症にご注意ください!
のページを作成していますので、そちらをご覧ください。このページでは、タイトルにもあるスポーツドリンクの糖分について触れたいと思います。
スポーツドリンクの糖分とは
スポーツドリンクは体液に近い成分を適切な濃度で含んだ電解質溶液であるため、体内ですばやく吸収されます。スポーツドリンクの成分表の原材料名には、「砂糖」や「果糖ぶどう糖液糖」とあります。砂糖の量で見ると、例えば、「○個分の角砂糖が含まれています。」など、実際に目にすることで、「こんなに角砂糖が含まれているんだ」と驚かれた経験もあるかと思います。しかし、製品としてこの甘さには理由があるため、薄めて飲むことなどは商品を扱う企業は推奨していませんね。
甘くできている理由は、体内ですばやく吸収されるためです。分子構造からみる砂糖は、ぶどう糖と果糖が結合しています(単糖が結合してできた糖:二糖)。ところが、異性化糖とされる果糖ぶどう糖液糖は、ぶどう糖と果糖が混合して存在します(単糖)。分子構造が違うということは、体内に入ってからの分解・吸収の過程も異なります。ごはんやパンなどの炭水化物も、最終的にはぶどう糖や果糖になりますが、これらを多く含むスポーツドリンクは、吸収が早い分、摂取すると急激に血糖値があがります。糖尿病食では食事療法の中で、人工甘味料を使用することがありますが、これは糖を吸収させにくくするという点で優れているためです。反対にスポーツドリンクは、すばやく吸収されるという点で優れています。色んな砂糖が存在しますが、使用の目的等によってメリットは左右されます。
WHOガイドライン(2015)「成人と小児における糖類の摂取」によると、1日の砂糖の摂取量は25gまでにすることが推奨されていますので、スポーツドリンクによって異なりますが、500mlを1本飲み切ってしまうと、砂糖の1日摂取量を超えてしまうかもしれません。
体内のイオンバランスを整えるには
1日3食の食事が摂れていれば、水分の補給は水やお茶をすすめます。まずは3食食べることと、リズムの整った食事時間を心がけましょう。また、スポーツドリンクを飲む場合には、摂りすぎることがないよう適切に飲みましょう。
参考資料
・農林水産省 我が国と世界の砂糖をめぐる動向
(外部リンク)
・農林水産省 異性化糖をめぐる状況について
(外部リンク)
・内閣府 食品安全委員会
(外部リンク)
おわりに
今月の「いきいき健康食育の日」のテーマは、「熱中症対策~スポーツドリンクに含まれる糖分~」でした。
「食事についてもっと知りたい」などご質問・ご相談がある場合には、いきいき健康課(電話63-3202)までお問い合わせください。

水俣市食育PRキャラクター「ちっさん」