令和7年度グローバル人材育成事業 Stanford e-Minamata スタート!
「Stanford e-Minamata」は、米国スタンフォード大学の国際・異文化教育プログラム(SPICE)が水俣高校生に提供するオンライン講座です。
水俣市では、市内唯一の高校である水俣高校の魅力向上に寄与する取組みを実施してきています。
この取組みのひとつとして、水俣高校生に様々な学びの機会・国際交流機会を提供して次世代の人材を育成するために、令和6年度からこの事業を開始しています。
8月2日に熊本県立水俣高等学校で挙行された開講式には、スタンフォード大学SPICEのゲイリー・ムカイ所長(オンライン出席)、ナタリー・モンテシノ専任講師、水俣高校の受講生25人とその保護者、市・高校関係者が出席するほか、多くのご来賓の皆様にご臨席いただきました。
まず、髙岡市長が昨年度に引き続きプログラムを実施いただいているSPICEの関係者に向け、「水俣高校の生徒たちに新たな知識と刺激を与え、未来を切り開く素晴らしい指導を行っていただけることに深く感謝申し上げます」と感謝の意を述べました。また、受講生に向けて「努力は必ず結果につながります。自信を持って果敢に挑戦してください」と力強いエールを送りました。

続いて髙木校長は英語で挨拶し、「このプログラムでの学びは、水俣高校が目指す『本ものを学ぶ教育プログラム』の最たるものだと思います。この取組は難しく感じたり、苦しい時もあるかもしれませんが、乗り越えた先には新しい視点が必ず身に付くはず。最後まで頑張ってください」と受講生を激励しました。

オンラインで参加したゲイリー所長は、「私が高校生の頃に知っておきたかったこと」として、5つの助言を披露。その中でも特に「失敗を恐れないで」というメッセージを自身の失敗談とともにユーモラスに紹介し、会場は和やかな雰囲気に包まれました。最後には「Stanford e-Minamataでの挑戦を存分に楽しんでください」と画面越しに温かいメッセージを送り、受講生を激励しました。

また、昨年度に引き続き授業を担当するナタリー専任講師は「このコースの講師として、皆さんと共に意義深く感動的な学びの旅を始められることを光栄に思います。このプログラムには好奇心、謙虚さ、そして勇気を持って臨んでください。皆さんと共に学ぶことを楽しみにしています」と述べ、受講生の前向きな姿勢を後押ししました。

最後に、受講生を代表して2名が英語でのあいさつを行いました。
平田雄大さん(3年)
「Stanford e-minamataを通じて表現力や語彙力を高め、自分の考えを流暢かつ正確に伝えられるようになりたい。積極的に参加し、説得力のあるプレゼンテーションの技術を学び、終了時には自分の意見を堂々と、自信を持って英語で伝えられるようになりたい。この学びを『自然との共生』や『団結して前進する力』といった水俣の精神と共に、地域へ還元する責任を強く感じています」

梅川明日香さん(2年)
「英語力を高めてこれからの学びに活かしたい。将来、日本語の表現について他言語との比較を通して学びたい。講義や課題はすべて英語なので、苦労することも多いと思います。そのようなときには、勇気を出して参加を決めた仲間と協力し、助け合いながら最後までやり切りましょう。水俣高校の代表であるという自覚を持ち、プライドを持ってこの講座に参加することを誓います」

決意のこもった、堂々とした2人のスピーチに、会場の皆さんも感心していました。
最後に、記念撮影をして閉会となりました。

開講式が終了すると、受講生はさっそく、ナタリー専任講師から英語による第1回目の講義を受けました。
これから来年の1月まで、月2回程度、「SDGsを含む環境」「起業家精神」「日米関係」などをテーマに、各分野のStanford大学講師等による英語でのオンライン講義が行われます。受講生は英語でのディスカッションやプレゼンテーション発表に取り組み、成績優秀者2名はスタンフォード大学で行われる表彰式に出席できます。
今年度も「Stanford e-Minamata」が始まりました。
大きな挑戦に向け新たな一歩を踏み出した受講生25人への温かい応援を、どうぞよろしくお願いします!