水俣環境アカデミアでは、慶應義塾大学総合政策学部、環境情報学部、大学院政策・メディア研究科との「連携・協力に関する協定書」に基づき、同大学が実施する遠隔講義について支援を行っています。
令和6年12月3日、同大学環境情報学部・植原啓介教授の水俣研究会の学生に向けて、NPO法人おもいでつくる水俣 理事長 杉本 崇さんがオンラインで講義を行いました。講義では初めに講師の自己紹介から始まり、「水俣の海を多くの人に知ってもらいたい」「水俣の海を、素晴らしい海のまま次世代へつなげたい」という想いで、法人を設立したこと、マリンアクティビティなど海にまつわる体験プログラムを通して、水俣の海の過去と現在を学び、美しい海を次世代へと伝えていきたいという想いをお話されました。
講義後の質疑応答では、無人島探検ツアーやウニの駆除活動などについて質問がありました。「無人島探検ツアーではどういった体験をするのか。」との質問に、講師は「シーカヤックで恋路島に渡り、島内の探検や植生の観察、ビーチクリーンを行っている。恋路島は湾に浮かぶ島だから、拾ったごみを見ると、ほとんどが九州の西側から流れ着いたもので、毎回大量のごみが拾われている。」と答えました。また、「ウニの大量発生は全国的にあるのか。」との質問には、「地球温暖化でウニの大量発生は全国的な問題となっている。ウニは海藻でも何でも食べつくしてしまい食べ物が無くなってもすぐには餓死しない。海藻が無くなると、魚が住めなくなる、ウニは増えるという悪循環が進んでいる。」と答えました。
質疑応答を通して、海だけではなく、ごみ問題、地球温暖化などの環境問題についても考える機会となりました。

