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令和6年度 国立水俣病総合研究センター・水俣環境アカデミア特別市民公開講座「市民科学で挑む~世界を旅するウスバキトンボの謎~」を開催しました

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 令和6年11月30日(土曜日)、水俣環境アカデミアは国立水俣病総合研究センターと共同で、特別市民公開講座「市民科学で挑む~世界を旅するウスバキトンボの謎~」を開催し、水俣市内外から現地参加した40人、オンライン参加の19人が聴講しました。


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 講師は、愛知県立岡崎高等学校教諭の市川雄太先生です。


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 小さい頃から生物が大好きだった市川先生。高校教諭として働きながら、研究活動を続けています。


 講演では、まず「一般的なトンボの生活史」として、トンボの生活史は人間の生活や自然環境と密接に結びついていること、そして「ウスバキトンボの生活史」について、とても軽いからだと薄くて広い翅(はね)をもっていること、世界でも広く分布していること、多くの動物のえさになり生態系において重要な役割を果たしていること、そして海を越えて日本へ「片道切符の旅」をするという、この長距離移動について多くの謎があることなど、そのふしぎな生態について話されました。


 また、ウスバキトンボの長距離移動の謎を解明するため、最初はひとりで研究を始めた市川先生が、みんなで調査する手法であるマーキング調査にたどり着いた経緯、そして「ウスバキトンボ全国マーキング調査」についても話がありました。


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 「ウスバキトンボ全国マーキング調査」は現在、NHKのテレビ番組「ダーウィンが来た!」と連動して、これまで3年間実施されています。

 ウスバキトンボをつかまえて、翅(はね)に印をつけて放し、その移動の謎にせまろうというものです。 

 現在、全国80チームが活動中。現在、熊本県には3チームあり、マークした個体数は全国2位だそうです。

 マーキングの手法やすでにマーキングしてあるトンボを捕獲したらどうするのかなどくわしい調査方法の解説もあり、マーキングされた個体が再捕獲され、寿命の推定、移動の実態、世界初の発見に結びついたことなど、「市民科学」で挑んだ調査の成果も紹介されました。


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 「日本の童謡『赤とんぼ』は、世界中のトンボ研究者に愛される歌です。日本はトンボが好きな人が多いです。トンボの研究もさかんです。個体の詳細なデータが必要なので、市民調査、みんなでの調査というのは日本の強みなのです」という市川先生。


 最後に先生は、今後の展望として、調査規模の拡大や研究機関・海外の研究者との連携の強化をあげ、「日本での調査は海外でも注目されています。市民科学の力で世界初の発見ができ、調査の輪が広がるとありがたいです。多くの人に関わってほしいので、興味をもったら参加してほしいです!」と語りかけ、聴講者の皆さんも熱い大きな拍手を贈っていました。


 参加者のみなさんからは、


・ウスバキトンボは身近な生き物だけど、ふしぎがたくさんあっておもしろいとおもった。

・ウスバキトンボをつかまえてみます。

・ウスバキトンボがあんなに広い場所に分布したり、卵をつくる量が何倍も多かったり、初めて知る事ばかりでとても興味深い講座でした。

・「市民科学で挑む」は、とてもすばらしい。

・今までただ、とんぼが飛んでいる…と見てましたが、番号があるかな?とか見方がかわりそうです。


 などをはじめ、たくさんの感想をいただきました。


※今回の講演は、NHK『ダーウィンが来た!』と連携した『ウスバキトンボ全国マーキング調査』の共同調査の成果として発表されました。


調査に興味のあるかたはぜひ「ウスバキトンボ全国マーキング調査」(公式HP)別ウィンドウで開きます(外部リンク)をご覧ください!


この調査の輪が、どんどん広がっていきますように!



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