令和6年1月17日~1月19日に環境省環境調査研修所水俣研修が行われました。
これは、国の「政府関係機関移転基本方針」により、環境省環境調査研修所の一部機能移転が決定し、平成29年2月に水俣環境アカデミアが「環境調査研修所水俣研修事業事務局(通称:環境調査研修所水俣サテライト)」となったことにより実施されているものです。環境調査研修所は、日本の環境保全に係わる人材育成の中核的機関として、各種環境保全に関する研修の実施に取り組んでいます。
水俣研修では、「環境問題史研修」と題し、水俣病関連施設の見学及び水俣病問題の関係者との対話を通じ、公害の実態を学ぶとともに、水俣病の歴史と教訓、地域再生に向けたもやい直しの取組、水俣病の教訓を活かした環境への取組などを学び、各自が今後の業務に活かすことを目的としています。
令和2年度以降、新型コロナウイルス感染症の影響により研修実施が見送られていましたが、この度4年ぶりの研修となりました。研修には、環境省職員や地方公共団体等において環境行政を担当している職員及び地域再生など関連する業務を担当している職員 計30人が参加しました。
研修1日目(1月17日)
午後、新水俣駅に集合後、水俣環境アカデミアへ移動、開講式、オリエンテーションを行い、熊本県水俣病保健課職員による講義「水俣病問題について」を受けました。
その後、水俣病情報センター、水俣病資料館へ移動し、施設を見学、水俣病資料館の語り部講話を聞きました。
開講式 髙岡市長歓迎のあいさつ
研修2日目(1月18日)
午前は、JNC株式会社水俣製造所を見学し、国立水俣病総合研究センターへ移動。榮永 徳博様、南部もやい直しセンター 館長 徳冨 一敏様による「もやい直しの取り組み」について講義を受けました。午後からは、国立水俣病総合研究センターの概要や国際貢献・地域貢献の取り組みなどを学びました。その後、みなまたエコタウンへ移動し、株式会社田中商店、アクトビー・リサイクリング株式会社、わく・ワークみなまたの施設を、3グループに分かれて視察し、企業と市民と行政の連携取り組みについて学びました。
JNC株式会社水俣製造所見学
国立水俣病総合研究センター見学
株式会社田中商店見学
研修3日目(1月19日)
研修最終日となる3日目は、水俣市環境課職員が「水俣市の環境への取り組み」について講義、その後、水俣ダイビングサービス SEA HORSE
代表 森下 誠様が「水俣の海の再生への取り組み」について講義を行いました。その後、水俣環境アカデミア 古賀所長がファシリテーターとなり、まとめのワークショップを行い、本研修を振り返りました。
森下誠様による講義「水俣の海の再生への取り組み」
まとめのワークショップ