令和5年6月26日(月曜日)~7月1日(土曜日)の6日間、さくらサイエンスプラン水俣研修を実施しました。
この研修は、国立研究開発法人科学技術振興機構の支援を受け、海外から優秀な青少年を日本へ招へいし、日本の最先端の科学技術に触れ、世界の科学技術の発展に貢献することを目的としています。
令和元年度の実施以降、新型コロナウイルス感染症の影響で招へいを見送ってまいりましたが、この度4年ぶりの招へいとなりました。
今回の研修には、台湾、タイ、シンガポールから大学院生など総勢10名が参加しました。
研修1日目(6月26日)
福岡空港到着後、水俣市へ移動し、水俣環境アカデミアにおいて、オリエンテーション、開講式を行いました。
その後、古賀所長が「SDGs未来都市水俣の概要、水俣環境アカデミアについて」講義を行いました。

開講式を終え、記念撮影

古賀所長による講義「SDGs未来都市水俣の概要、水俣環境アカデミアについて」
研修2日目(6月27日)
午前は水俣病資料館を見学し、熊本県環境センター 篠原館長から「水俣湾公害防止事業」の御講義をいただきました。
午後、国立水俣病総合研究センターへ移動。センターの概要、胎児性水俣病患者の現状、地域貢献の取り組み、毛髪水銀分析、リハビリテーションなどの研修を受けました。

水俣病資料館見学

熊本県環境センター 篠原館長による講義「水俣湾公害防止事業」

水俣病慰霊の碑

国立水俣病総合研究センターにおけるリハビリテーション研修
研修3日目(6月28日)
この日はみなまたエコタウン企業、水俣環境クリーンセンターでの研修を行いました。株式会社アール・ビー・エス、アクトビー・リサイクリング株式会社、株式会社田中商店を訪問、視察研修を行い、環境関連技術について学びました。
環境クリーンセンターでは、ごみの分別収集について学びました。

株式会社アール・ビー・エス(し尿処理リサイクル事業)

アクトビー・リサイクリング株式会社(家電リサイクル事業)

株式会社田中商店(びんリユース事業)

水俣環境クリーンセンターにおける「ごみの高度分別研修」
研修4日目(6月29日)
水俣ダイビングサービス SEA HORSE 森下 誠代表から「水俣湾の再生」について御講義をいただきました。
その後、水俣市立袋小学校へ移動。研修生は自国の紹介、6年生の児童たちが水俣を英語で紹介してくれました。4・5年生も後に加わり、折り紙、昔遊び、書道などの文化交流、学校給食を体験しました。
午後は水俣浮浪雲工房を訪問し、紙漉き体験や藍の生葉叩き染体験をしました。
水俣における4日間の行程を終え、翌日の研修地である福岡市へ向かいました。

森下代表による講義「水俣湾の再生」

袋小学校での交流

水俣浮浪雲工房での紙漉き体験
研修5日目(6月30日)
研修最終日、いであ(株)九州支店様で水銀分析技術について御講義をいただきました。
その後、環境省九州地方環境事務所 上迫次長に「日本における環境行政概要」について、御講義をいただきました。
午後からは、研修のまとめとして、成果発表会を行い、水俣病や自国や自分の周りの環境問題について、本研修を通じて学んだこと、感じたことを国ごとに発表しました。
最後に、JSTから古賀所長を通じて修了証が授与され、研修を終えました。

いであ株式会社九州支店における水銀分析技術研修

九州地方環境事務所 上迫次長による講義「日本の環境行政概要」

成果発表会の様子(台湾)

成果発表会の様子(タイ)

成果発表会の様子(シンガポール)
水俣環境アカデミアでは、今後とも国内外の大学、研究機関等のネットワークを拡大し、更に充実した研修を実施していけるよう取り組んでまいります。