県指定史跡 徳富蘇峰・蘆花生家の台風被害に伴う災害復旧工事を行います(令和5年7月13日投稿)
徳富蘇峰・蘆花生家はシロアリ被害による修繕や今後の管理・活用方法の検討に伴い、令和3年度から休館中です。
令和4年度、シロアリ被害を受けた部分の修理工事を行いましたが、同年9月18日から19日にかけて水俣を通過した台風14号によって、生家の特徴の一つである漆喰壁が崩落、剥離してしまいました。そのため、被害を受けた漆喰壁の塗り替えを行います。
台風により、全ての建物に被害が確認されました。写真は左から生家主屋、生家蔵、生家はなれの被害の様子です。
県指定史跡 徳富蘇峰・蘆花生家の概要
徳富蘇峰・蘆花生家は、水俣を代表する文化財の一つであり、浜町に所在します。水俣出身の偉人である徳富蘇峰と蘆花の兄弟が生まれ育った場所で、現在、敷地内には徳富家の生家主屋、生家蔵、生家はなれ、徳富家が熊本に引越した後にここに入った西村家の衣屋主屋、衣屋蔵の5つの建造物で構成されます。寛政2年(1790年)に建てられた生家主屋は、江戸時代の商家の暮らしがうかがえる「町屋造り」として、建築年代が分かるものでは県内で最も古く、蘇峰が7才、蘆花が3才まで暮らしていました。
昭和47年(1972年)に市指定の有形文化財として指定され、平成2年(1990年)から平成5年(1993年)にかけて行われた保存修理工事により現在の姿に復元しました。平成9年(1997年)には貴重な建造物が残る史跡として、県の指定を受けました。
7月11日に現場での工事が始まりました!
工事体制
工事主体者:水俣市(担当:教育委員会教育課生涯学習室)
工 事 請 負:中島建設株式会社(水俣市月浦)
工 事 監 理:株式会社修復技術システム熊本支店(熊本市中央区水前寺)
工事自体は準備を含めて4月下旬から着工していましたが、7月11日から現場において足場の仮設工事が始まりました。
工事完了の予定時期は12月中旬となっています。
工事により周辺住民の方々や周囲の道を通行される方々にはご迷惑をおかけしますが、何卒ご協力をお願いいたします。
本工事は、貴重な文化財であるため、創建当初の工法で慎重に工事を実施しています。
今後も修繕の様子をお知らせしていきますので、是非チェックしてください!