2022(令和4)年度さくらオンラインプログラム水俣研修
令和4年10月4日から11月25日にかけて、「2022(令和4)年度さくらオンラインプログラム水俣研修~水俣病の教訓と地域の現状及び課題~」を実施しました。
この研修は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の委託事業で、産学官の連携により、海外の国・地域の優秀な青少年に日本の先端的な科学技術に触れる機会を提供することを通じて、優秀な人材の養成・確保、日本の教育機関のグローバル化、海外の国・地域との友好関係の強化に貢献し、ひいては日本及び世界の科学技術・イノベーションの発展に寄与することを目的に実施するものです。
今回は、日越大学(ベトナム)の学生を対象に実施しました。
研修1日目(10月4日)
水俣環境アカデミアの古賀所長よりオリエンテーション及び水俣市の概要、SDGs未来都市、水俣環境アカデミア概要について講義を行いました。
その後、九州大学・チン先生による「新国富指標による地域持続可能性」について講義を行いました。
研修2日目(10月11日)
水俣病資料館副館長よる「水俣病の概要」についての講義を行いました。その後、水俣病語り部・緒方正実さんの講話を行いました。
研修3日目(10月18日)
国立水俣病総合研究センター・原口室長が「国立水俣病総合研究センターの概要」及び「ヒトへの水銀曝露」についての講義を行いました。
その後、水俣環境アカデミア・古賀所長による「水俣地域における水銀対策にも資する環境保全手法の実態調査」に関する講義を行いました。
研修4日目(10月25日)
水俣環境クリーンセンター職員による「ごみの分別、処理について」の講義を行いました。
その後、熊本県環境センター・篠原館長による「水俣湾公害防止事業」に関する講義を行いました。
研修5日目(11月1日)
JNC株式会社・永野部長による「JNC事業、水力発電事業」についての講義を行いました。
その後、水俣市寒川地区・寒川正幸様による「小水力発電への取組」についての講義を行いました。
研修6日目(11月8日)
水俣市経済観光課(企業支援センター)職員による「水俣エコタウン概要」、株式会社田中商店・田中社長による「びんのリユース(水俣エコタウン)」についての講義を行いました。
その後、「し尿処理リサイクル(水俣エコタウン)」について、株式会社アール・ビー・エス・水本社長に講義を行っていただきました。
研修7日目(11月15日)
久木野ふるさとセンター愛林館・沢畑館長が「里山の保全(愛林館の取組)」について講義を行いました。
その後、水俣ダイビングサービスSEA HORSE・森下誠様が「水俣湾における海の生物」と題し、講義を行いました。
研修8日目(11月25日)
研修最終日は、熊本県立大学国際交流センター・レイヴィン先生をファシリテーターに迎え、研修のまとめを行いました。
これまでの研修内容を踏まえ、研修生がグループごとに(1)水俣病、(2)自国の環境問題について発表を行い、日本語での発表に挑戦するグループもありました。
参加者からは、「水俣病の教訓や、水俣市への環境問題の取組など、たくさん学ぶことができた。」「水俣に実際足を運んで、現在の水俣を自分の目で見てみたい。」などの声が聴かれました。
水俣環境アカデミアでは、今後とも国内外の大学、研究機関等のネットワークを拡大し、更に充実した研修を実施していけるように取り組んで参ります。