毎月19日は「いきいき健康食育の日」!(令和4年3月)
今月のいきいき健康食育の日では、歯の健康についてお話をしていきます。
年齢を重ねても自分の歯で食事をするためには、小さいころから正しい歯磨き習慣をつけることが大切です。また、成人になってからも、1日3回、毎食後に歯磨きをする習慣を身につけ、むし歯や歯周病、口臭を予防しましょう。
水俣市の乳幼児期のむし歯有病者率は…
令和元年度の熊本県のむし歯有病者率は1歳6か月児で全国ワースト1位、3歳児ではワースト3位となっています。そんな全国的にも乳幼児期のむし歯有病者率が高い熊本県ですが、県内45市町村別でみると水俣市は1歳6か月児で21位、3歳児で7位となっており、乳幼児期のむし歯有病者率が高い状況にあります。
乳歯のむし歯は、食べる機能や会話する機能にも影響します。また、むし歯菌は、1歳半から3歳までに家族の唾液から感染するため、家族も定期的に歯科検診を行い、口の中を清潔に保った状態で育児をすることが大切です。
歯が生える前からのむし歯予防
歯が生える前は、話しかけたりしながらお口の周りを優しく触ったり、寝かせてお口の中を見る等、まずは歯磨きの準備をしましょう。
歯が生えてきたら、毛先が柔らかい乳幼児用の歯ブラシやガーゼで歯の周りをふき取ってあげましょう。早いうちから歯ブラシを使うことで、歯を磨く習慣をつけることが大切です。
上下の歯が生えたら、かかりつけ医を持ち、定期的に歯科検診とフッ化物塗布を受けましょう。また、仕上げ磨きの時に少量(切った爪程度)のフッ化物配合歯磨剤をつけ、最後に軽くふき取りましょう。
永久歯が生えてからのケア
生えたての永久歯は「幼弱永久歯」と呼ばれ、むし歯になりやすい条件が整っています。フッ化物を利用して歯質を強化したり、定期的に歯科受診するなど、正しい歯のケアに取り組みましょう。
歯周病は命に関わる感染症です
現在、30代以上の方の3人に2人は歯周病といわれており、50代以上の歯周病の割合は増加傾向にあるとされています。歯周病の原因は歯の汚れである歯垢(プラーク)です。歯垢には、細菌数が1gあたり1000億個存在するといわれており、歯肉(歯ぐき)に炎症を起こします。これが歯周病の始まりです。初期には自覚症状がなく見過ごされることが多く、歯肉から出血や歯のぐらつき、歯の喪失につながります。また、歯周病が悪化すると、細菌(特に歯周病菌)は歯周ポケットから血流にのって全身に運ばれて行きます。その結果、さまざまな全身疾患の原因となることが分かっています。
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歯周病とからだの病気の関係 熊本県健康づくり推進課(PDF:1.05メガバイト)
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健康な歯を保つために、今は症状が無いからといって油断せずに正しいブラッシングを心がけましょう。
★ブラッシングの重要ポイント
●磨き残しが多いところ
(1)歯と歯ぐきの境目、歯と歯の間
(2)奥歯の後ろ側、奥歯の溝
(3)前歯の裏側
●ブラッシングのコツ
・力を入れすぎず、痛くない程度に小刻みに動かしてみがく。
・1本の歯のすべての面を細かくみがく。
・みがく順番を決めて、一巡するようにみがくとみがき残しが防げる。
・歯ブラシの角度を変えて、いろいろな歯の面にきちんと毛先が当たるように工夫する。
水俣市の歯科保健の取り組み
水俣市では市民の方の歯の健康を守るために、以下の取り組みを行っています。
〇妊婦歯科健康診査
妊娠中はむし歯や歯周病にかかりやすく、歯周病の原因菌により低出生体重児や早産の頻度が高まる可能性も報告されていることから、
妊娠期の歯科健康診査の費用の助成をしています。詳しい内容は母子手帳交付時に説明します。
対 象 者 :水俣市で母子手帳の交付を受けた妊婦
健診時期:妊娠中
費 用 :無料(妊娠中に1回のみ)
〇乳幼児健診時フッ化物塗布
1歳6か月児健診、3歳6か月児健診時に希望者に対し、フッ化物塗布を行っています。
対 象 者 :1歳6か月児、3歳6か月児健診対象者
費 用 :無料
〇フッ化物洗口
市内の一部保育施設、市内全小中学校にて希望者にフッ化物洗口を実施しています。フッ化物洗口とは、フッ化物の洗口液でうがいをすることによりむし歯を予防する方法です。※新型コロナウイルスの状況により、実施を見合わせる場合があります。
対 象 者 :市内一部保育園・幼稚園・認定こども園に通っている年中児・年長児、市内小中学校に通っている児童・生徒
費 用 :無料
実 施 日 :園児は週5回、児童・生徒は週1回
方 法 :園又は学校において、フッ化物洗口液で1分間のうがいをします。実施時間等は各園・各学校で異なります。
〇歯周疾患検診
令和4年度から20~74歳の国民健康保険加入者を対象に歯周疾患検診の費用の助成を行います。詳細については、広報やホームページ等でお知らせします。
対 象 者 :20~74歳の国保加入者
検査内容:問診・口腔内検査など
実施期間:令和4年7月から令和5年2月
自己負担:500円
備 考 :定員200名まで
※お問い合わせは市民課(61-1633)まで
〇歯とお口の検診
75歳以上の後期高齢者医療加入者を対象に歯科検診の費用の助成を行います。詳細については、広報やホームページ等でお知らせします。
対 象 者 :75歳以上後期高齢者医療加入者
検査内容:問診・口腔内検査(歯の状態、義歯の状況、咬合状態、衛生状況、乾燥、歯周組織、口腔機能評価)・指導
実施期間:令和4年7月から令和5年1月
自己負担:400円
備 考 :申込者には受診券を送付します。
※お問い合わせはいきいき健康課(63-3202)まで
水俣市食育PRキャラクター(ちっさん)
今回の「いきいき健康食育の日」は、歯の健康についてお伝えしました。
熊本県の乳幼児期のむし歯有病者率は上位であるというのはご存じだったでしょうか。
むし歯を予防するためには歯が生える前の乳児期からのケアが大切です。ブラッシングのポイントを参考にしながら日頃の歯磨きのチェックを行ってみてくださいね。また、現在むし歯がある場合でもきちんと治療を行えば、口内環境を整えることができます。ぜひ、定期的に歯科受診しましょう。