さくらサイエンスプラン水俣研修【10月24日~30日】
令和元年10月24日から30日の7日間、「さくらサイエンスプラン水俣研修」を実施しました。
この研修は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の委託事業で、アジア地域の優秀な青少年を日本に招聘し、日本の最先端の科学技術に触れ、アジア地域と日本科学技術の発展に貢献することを目的として実施するものです。
今回の研修には、シンガポール、タイ、台湾、中国、ベトナムから総勢14名が参加しました。
研修1日目(10月24日)
福岡空港到着後、福岡市にある株式会社いであを見学し、水銀分析技術を学びました。
その後、水俣市へ移動し、水俣環境アカデミアにおいて、オリエンテーション及びアカデミア職員による「水俣市環境行政概要」の説明を行いました。
株式会社いであ
アカデミア職員による「水俣市環境行政概要」の説明
研修2日目(10月25日)
JNC株式会社水俣製造所、水俣病資料館及びエコパーク水俣を見学しました。
午後からは、国立水俣病総合研究センターに移動し、国立水俣病総合研究センターの取組みや、毛髪水銀濃度の測定及び水銀分析技術について学びました。
夕方には、水俣市環境クリーンセンターにおいて、ごみ分別作業を見学・体験しました。
JNC株式会社水俣製造所
水俣病資料館
エコパーク水俣 水俣病慰霊の碑
国立水俣病総合研究センターにおいて、 水銀分析技術について学ぶ
水俣市環境クリーンセンターにおいて、ごみ分別作業を見学・体験
研修3日目(10月26日)
午前中、アカデミアにおいて、水俣ダイビングサービスSEA HORSE代表の森下誠様による「水俣湾の再生」の講義、熊本県環境センター館長の篠原 亮太様による「水俣湾公害防止事業」の講義を行いました。
午後からは、ホストファミリーや水俣高校生、異文化交流事業で交流予定の小学生等といった地域の方々が参加して、ランチミーティングを行いました。
ランチミーティングでは、各国の代表者がそれぞれの国を紹介しました。
また、水俣高校剣道部及び新体操部によるアトラクションなども行われました。
ランチミーティング終了後、市内の各家庭にホームステイし、日本の生活文化に触れる体験もできました。
ご協力いただきましたホストファミリーの皆様、大変お世話になりました。
ありがとうございました。
SEA HORSE代表 森下誠様による講義
熊本県環境センター館長 篠原亮太様による講義
ランチミーティング
ランチミーティング 各国の紹介
ランチミーティング 新体操部によるダンス
ランチミーティング 剣道部による実演
ランチミーティング 剣道着を試着
研修4日目(10月27日)
水俣浮浪雲工房において、紙漉き体験と草木染め体験をしました。
紙漉き体験
草木染め体験
研修5日目(10月28日)
初めに、みなまたエコタウンにある株式会社田中商店を見学しました。
その後、二つの班に分かれて、水俣第二小学校及び水東小学校へ移動しました。
水俣第二小学校5年生及び水東小学校4~6年生とそれぞれ異文化交流事業を行い、学校給食を一緒に食べました。
午後からは、再びみなまたエコタウンへ移動し、株式会社アール・ビー・エス、アクトビーリサイクリング株式会社を見学しました。
その後、翌日の研修のため福岡市へ移動しました。
株式会社田中商店(ガラスびんのリユース、リサイクル施設)
水俣第二小学校 けん玉や習字を体験
水東小学校 もちつき踊りを体験
小学生だけでなく、大迫もちつき踊り保存会の地域住民とも交流しました。
株式会社アール・ビー・エス(浄化槽汚泥等を原料とした肥料製造施設)
アクトビーリサイクリング株式会社(家電リサイクル施設)
研修6日目(10月29日)
九州大学において、「新国富による地域持続可能性」についての講義や、「水俣市の環境モデル都市づくりについて」のグループワーク及び成果発表会を行いました。
閉講式では、各研修生に対し、アカデミアの古賀所長を通じて国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)より修了証が授与されました。
九州大学 成果発表会
水俣市の研修においては、大学教授の先端的な講義に加え、地域人材による環境に配慮した取り組みをフィールドワーク形式で学ぶ講義も行いました。
また、研修中には水俣第二小学校と水東小学校との交流事業、地元の高校生や地域の方々を交えたランチミーティング、水俣市の各家庭へのホームステイを実施し、日本の文化に触れることも出来ました。
最終日には九州大学において講義が行われ、新国富による地域持続の可能性について学びました。
今後とも国内外の大学、研究機関等のネットワークを拡大し、更に充実した研修を実施していけるように取り組んで参ります。